NRIで働く女性たちの軌跡NRI Women's Spur

Ayumi Murata's Spur

村田 あゆみの軌跡

人事部
ダイバーシティ推進課長

多様な個性が力を発揮できる職場となるよう
ダイバーシティ&インクルージョンを推進。

謎解き遊びが大好き。香港での「外国人」経験により、別の視点で物事を見るように。

子どもの頃から謎解き遊びが大好きで、物心がつく頃には家にあったなぞなぞ本の答えを一冊まるごと暗記してしまうほどでした。新聞に載っていた「数独」やクロスワードパズルを解くのも好きでしたし、家族みんなでテレビのクイズ番組を楽しむ時間が一家団らんでした。RPGゲームの「ドラゴンクエスト」シリーズに夢中になったのも、情報を集めて謎を解くのが楽しかったからです。NRIにはアプリケーションエンジニアとして入社し、現在は人事業務に従事していますが、どちらも課題を特定し、解決する仕事です。「謎解き」が好きな自分に向いており、楽しくやれているのだと感じます。

また「男の子だから」「女の子だから」と決めてかかる言い方に、本当にそうなのだろうかと疑問を感じる子どもでもありました。自分自身が、ウルトラマンや恐竜といった、男の子が好むとされているものにも自然と興味を持っていたせいです。小学校4年生のときに父親の仕事の関係で香港に引っ越し、自分が「外国人」になる経験もしました。立場や視点が変わると、物事のとらえ方が変わることにも気づかされました。子ども時代から、多様なものの見方を意識する機会が多かったかもしれません。

お客様に真摯に向き合い、お客様に喜んでいただける
仕事にやりがいを感じる。

NRIに入社したのは2000年です。いまの証券ソリューション事業本部に配属され、大手証券会社向けのシステムエンハンス(※1)に従事しました。若手時代に印象に残っているのは、担当システムのちょっとした改修案件です。仕様をお客様と検討していくのですが、窓口の方が、別部門から異動されたばかりで、そのシステムの利用経験が浅い方でした。今ある機能とかけはなれた要望をおっしゃることがあり、対応に困っていたわたしは、あるとき会社に戻って「システムに詳しくない人からの要望は聞いても意味ないですよね?」と言いました。内心、上司も同意してくれると思っていたのです。ところが、「ユーザー目線で言ってくれる人の話こそ、大事にし、きちんと聞かないといけませんよ」とたしなめられました。業務に慣れてきて「分かったつもり」になっていた自分を反省するとともに、NRIが大切にしている、顧客と共に栄える、という「原点」を再確認させられました。改めて、お客様の要望に真摯に向き合い、仕様を決め、無事にリリースを迎えたのち、そのお客様から「村田さん、とても使いやすくなりましたよ!」と言っていただいたときに感じた喜びはひとしおでした。2018年に人事部に異動するまで18年間システム開発に従事し、さまざまなプロジェクトに関わりましたが、お客様の困りごとの相談に乗り、システムをよりよくすることに、大きなやりがいを感じながら働いてきました。

※1:システムの維持管理業務のこと。エンハンスには「質をよりよくする」という意味があり、維持管理にとどまらず、顧客要望や環境変化に対応するための機能改善を伴うため、NRIではこう呼ぶ。

女性活躍推進に加え、多様な経験・価値観を持つすべての社員が活躍する職場をめざして。

システムの仕事にやりがいを感じていたので、人事部に異動すると聞いたときは、驚きました。ですが、社員の働き方・キャリアの困りごとの相談に乗り、社員のために課題を解決していくという点で、仕事の本質は変わらないとも感じました。

ダイバーシティ推進課では、社内のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進のために、さまざまな施策を進めています。NRIにおけるD&I推進活動は、2008年頃から女性社員向けの支援活動として開始しており、当初は、ライフイベントを機に離職しないですむよう、育児との両立支援のための制度・研修整備を行いました。取組みが進んだ結果、ライフイベントによる離職はほぼなくなり、ここ5年ほどは女性社員向けのキャリア研修を充実させ、さらに2021年からは、人事部と各本部との間で、女性の部長・グループマネージャ(GM)候補者を確認しながら、部長・GMへの登用を促す取組みを行っています。

女性活躍推進が進展してきたこともあり、D&I活動の対象も広げています。たとえば、育児との両立支援研修は、育児休業から復帰した女性社員向けに実施してきたのですが、2021年からは長期の育休を取得した男性社員も対象としています。また、NRIにキャリア入社された社員の皆さんが、できるだけ早くNRIに馴染んで、その強みを発揮できるよう、入社時のオンボーディングにも力を入れています。年に2回、キャリア入社された皆さんと社長の対話イベントを開催し、とても好評です。こうした活動を通じて、一人ひとりの社員が強みを発揮できる職場づくりを目指しています。

弦楽器や管楽器も参加するNRIピアノ部を立ち上げ。
演奏時にはD&Iを意識?!

2008年にNRIピアノ部を立ち上げて、以来ずっと部長をしています。立ち上げたきっかけは、2007年頃、未来のNRIのありたい姿を自由にディスカッションする組織横断型のワークショップ「NRI Way」に参加し、普段の業務では接点のない音楽好きの同僚と出会ったことでした。ワークショップの打ち上げの場で、「NRIには野球部、ゴルフ部、サッカー部、テニス部などの運動系はあるのに文化部がない、ピアノ部があればいいのに」と話したところ、「それなら立ち上げちゃえば?」「部長やれば?」と言われ、確かに作ればいいんだと思い、この同僚と一緒に創部しました。

名称はピアノ部ですが、バイオリン等の弦楽器や、ホルン、クラリネット、フルート等の管楽器の奏者も所属し、月に1回合同練習会を行っています。約9ヶ月に一度コンサートも開催し、部員のご家族や社員に来場いただいています。部員には、NRI北京、NRIみらい含むNRIグループ社員がおり、入社間もない方から定年を迎えた方まで世代もさまざまです。多様なメンバーと異なる楽器を合奏しひとつの曲にまとめていくことは、ちょっとD&Iっぽいなあ、と思いながら演奏を楽しんでいます。

NRI発で「誰も取り残されることのない」社会の実現に
少しでも役立ちたい。

D&I推進に関わっていると、「“ふつう”と違うこと」が「間違っていて直すべきこと」と捉えられることがあります。これは「違う」という日本語には二通りの意味(DifferentとWrong)があるせいではないでしょうか?Different(違い)はWrong(間違い)ではなく、さまざまなアイデア・ものの見方をもたらす源泉のはずです。まずはNRI社内でのD&I推進にしっかり取組み、お互いの違いを認め合える風土を作っていきたいです。

将来的には、NRI社内だけでなく、IT業界・コンサル業界でのD&I推進、日本社会全体のD&I推進につながる活動ができればいいな、と考えています。いまも同業他社の人事部の方とD&I推進についてディスカッションをする機会はあるので、こうした活動をさらに広げられたらと思っています。幼い頃、子ども同士で遊んでいるときに、一人ぽつんと仲間に入れていない子がいると、放っておけず「こっちにおいで」と声をかける子どもでした。大人になったいまでも、取り残されている人がいたら、取り残されないような支援がしたいという思いは変わりません。NRIの得意なデジタルの力で人々を取り残さない、たとえば「デジタルデバイド」解消に向けた取組みに関われないか、と考えたりしています。

My moment
フィギュアスケートが好きです。異なる魅力のある選手たちに順位がついてしまう競技会よりも、純粋に個性を楽しむことのできる華やかなアイスショーのほうが好みです。スポーツは苦手で基本観る専門なのですが、スケートは例外です。冬場には、赤レンガ倉庫や東神奈川のリンクでのんびり滑っています。

※部署名、内容はインタビュー当時のものです。

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